こんな方におすすめ
- 仮想通貨のウォレットを持つ方
- 死んだ時に仮想通貨もしっかり相続して欲しい
仮想通貨の相続でとっても悩ましいのがウォレット内の資産です。
取引所であれば海外でも人が経営しており問い合わせできます。
しかし、仮想通貨のウォレット(財布)という名称からも分かるように個人管理なのです。
もし相続人が存在に気づかなければ永遠に誰も使えなくなり、
存在に気がついてもアクセス方法が無ければ額面は見えても引き出しができません。
私はメタマスク(Metamask)とファントム(Phantom)の仮想通貨ウォレットを利用しており、相続する方法を考えました。
ココがポイント
- 仮想通貨ウォレットの存在を相続予定者に知らせておく
- シードフレーズを死亡時にだけ伝える
- 相続のため、すぐ使用しない仮想通貨はウォレットではなく取引所に保管
この記事では、仮想通貨に慣れていない方向けに「ウォレット」と「シードフレーズ」の概念をまず説明しており、慣れている方は目次からジャンプして相続方法へどうぞ。
仮想通貨のウォレットとは?
ウォレットとは財布という意味で、財布は日常で使うお金を入れておくモノ、なので仮想通貨のウォレットは日常で使う仮想通貨を入れておくモノ。
仮想通貨ウォレットには大きく分けてホットウォレットとコールドウォレットがあり、ホットはインターネットに繋がった状態のスマホアプリやブラウザ拡張機能など、コールドはインターネットから切断されたUSBスティック等。
違いはインターネットに接続されているかどうかです。
MetamaskとPhantomウォレットはインターネットに繋がったホットウォレットです。
私の保有している仮想通貨の額は大きくは無いのでホットウォレットだけ利用してます。
なので、ホットの相続を考えます。
仮想通貨ウォレット内はクリプト通貨とNFT
ちなみに流行りのNFTを保管するのも仮想通貨ウォレットです(NFT:Non Fungible Token は仮想通貨の一種と考えてOK)
そして、相続してほしいのは少額の仮想通貨コインとNFTです。特にNFTはbinanceに移動できないのでウォレットを相続して欲しいし、価値が今はないけれど絵画のように化けるかもしれません。
仮想通貨の相続に必要なシードフレーズとは?
シードフレーズとは?
英単語12個からつくられるアカウント(ウォレット)にアクセスする鍵です。
(例)
mango night agree drawn
picture art manager document
crunch package guide meta
ココに注意
仮想通貨のウォレットには持ち主の名前や個人情報の登録はなく、この12個の鍵だけが持ち主を証明するものです。
ウォレットのアカウントとは?
仮想通貨ウォレットのアカウントとは27〜34文字の英数字から生成された暗号のような文字列です。
(例)0xddeE99f854ca04436sx96b81B66796Af70985111
アカウント内の仮想通貨の内容はネット上で誰でも確認できます。
この透明性が仮想通貨の魅力でもあります。
ただし、上記のシードフレーズを持たない人はアカウント内の仮想通貨を利用したり、移動することはできません。
仮想通貨ウォレットを相続する方法
- シードフレーズを置く場所を決める
- 置いた場所を伝える方法を決める
- 仮想通貨ウォレットがある事を相続人に伝える
ホットウォレットにアクセスする方法は、12個英単語で構成されたシードフレーズ(シークレットリカバリーフレーズ)を入力します。
シードフレーズがあれば誰でもウォレットにアクセスして中の仮想通貨を自由に移動できます。
なので、シードフレーズは紙に書いて金庫に入れておくのが基本の保管方法で、ネットに繋がる機器に残さないことが重要と言われています。
でも、私の場合は利用する時にだけbinanceからクリプト通貨をウォレットに移動するので大きな金額はありません。
そして、終活としての相続の準備ですが、私はシードフレーズをiCloud内に置くと決めました。
死亡時にシードフレーズでMetamaskとPhantomにアクセスしてもらい相続してもらうのです。
仮想通貨ウォレットは登録者の名前やIDは存在しないので、相続人はそのまま保有して利用できます。
iCloudには死亡時に指定した人にだけ中のデータを開示してくれる機能があり、設定しておきます。
相続予定者には死亡時にはiCloudを見て欲しいと伝え、同時に紙の遺言書にもその旨を書いておきます。
仮想通貨ウォレットを保有している事を相続予定者に伝えておくことはとても大事です。
仮想通貨に興味がない人には、そもそも仮想通貨のウォレットと言われても謎でしかありません。なので、事前に仮想通貨の話題を出してウォレットがあることを伝えておきます。
特に怖いのは、相続時に仮想通貨ウォレットの価値を相続の総額加えずに済ませ、後から税務署に仮想通貨が見つかると高額の追徴課税が来る可能性があります(万が一NFTの価値が大化けしてたりした場合だけですけれど)。
インターネットに置く危険性
iCloudはインターネットに繋がったモノなのでいつハッキングにあうか、パソコンを盗まれてアクセスされるか分かりません。
なので、仮想通貨ウォレット内のNFTやクリプト通貨の価値が上がってきた場合は、オフラインで紙に書いて金庫などに保管へ変更することを検討すべきです。
仮想通貨ウォレット内のクリプト通貨とNFTの相続税
仮想通貨やNFTは死亡日の日本円の価値で評価され相続税がかかります。
なので、相続時はウォレット内の価値を調べて日本円での額を調べる必要があります。
クリプト通貨の価値はCoinMarketCap、NFTの価値はOpenseaやMagic Edenで調べられます。
まとめ
仮想通貨のウォレットを相続について考えると、怖い点が二つ、
- 見つけてもらえない怖さ
- 生前に誰かに見つけられ盗まれる怖さ
相続全般に言えることですが、死んだ後にだけ伝えるというのはとても難しいです。
そして、一度死んでテストするわけにもいかず、死んだ後に確認する方法もありません。
仮想通貨ウォレットにはクリプト通貨は短期間だけ置き、できる限りbinanceやbitFlyerなどの相続しやすい取引所に置いておくのが安全ですね。
NFTをウォレット以外の責任ある人がいる場所に置けるかについては、探していこうと思います。