仮想資産(仮想通貨)のビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)は相続できるのか?
と心配になったので調べてみました。
ポイントのように相続が難しいなら保有を止めるべきだし、過剰な相続税がかからないかも心配です。
結論から言うと、bitFlyerの暗号資産は相続できます。
相続税は死亡日の評価額に対してかかります。
注意点は、日本以外のビットコイン取引所やWalletを使っている場合は暗号鍵(パスワード)を残された相続人に残しておかないと取り出せなくなります。
日本の取引所(bitFlyer)は相続できる
bitFlyerに10万円を投入してビットコインの取引をしています。もしかすると、将来に10倍に膨らむ可能性もあるかもしれないの、必ず相続して欲しいですね。
bitFlyerは暗号資産交換業者として国に登録されているからです。(参考:金融庁 暗号資産関係 暗号資産交換業者登録一覧)
続いて、相続の手続きについてです。
bitFlyerのホームページで相続手続きは「お問合せフォームから申請」してくださいと書いてあります。→参考:bitFlyer FAQ 相続手続き
問い合わせフォームを見ると遺産分割協議書と遺言書の有無を選ぶ項目があるので、正式な相続として取り扱われることが分かります。
必要な書類は問い合わせ後に連絡を貰えますと書いてあるのですが、事前に知りたいので相続のフォームで問い合わせてみました。
bitFlyerのサポートの方から翌日に返事をいただけました。早い対応が嬉しいですね。
メールの回答を要約すると以下となります。
- 相続人代表者がbitFlyerのアカウントを作成する
- 相続に必要な書類をbitFlyerに郵送する
- 確認後に資産移管をbitFlyerが行う
必要な書類は以下となります。
- 法定相続情報一覧図(3か月以内に発行されたもの)
- 相続人全員の印鑑証明書(市町村発行後6か月以内のもの)
- 相続届(兼委任状)(bitFlyerからpdfで送られる)
この内容は証券会社の相続と同様なので暗号資産だからと特別なことは有りませんでした。
私の場合は、証券口座もあるので書類は同じものを取得すれば相続してもらえます。
ひとつの懸念事項は私の相続予定者は未成年なのでbitFlyerのアカウントを作れません(参考:bitFlyer FAQ 未成年ですが取引できますか。)。なので、相続の際に親権者が代理でbitFlyerのアカウントを作る必要があります。
海外の取引所やウォレットの場合は相続が難しい
日本ではなく海外の取引所やウォレットに暗号資産のビットコインやイーサリアムを持っている場合は相続が難しくなります。
死亡証明を外国語で提出する必要があるでしょうし、相続人であることを証明するにも時間がかかります。
なので、海外に暗号資産を持っている場合は、アカウントのIDとパスワードやコインのパスワードを相続人に伝える手段を考える必要があります。
在命中に伝えるわけにもいかないので、死んだときにだけ伝えてもらうように貸し金庫に入れておくなどでしょうか。
特に気をつけたいのが、ビットコインをウォレットで持っている場合はパスワードがなければ誰もアクセスできないこと。要するにビットコインはパスワードを紛失すると取り出せないモノなのです。
私の友人で、2015年に入手した5,000円分のビットコインのパスワードを無くし、2021年の最高値なら200倍の100万くらいの価値になったものを、永遠に取り出せなくなった例もあります。
ホリエモンチャンネルの動画で堀江さんがイーサリアムの残高を確認はできるけれどパスワード(暗号鍵)がないので動かせないという話をしている動画を見ると意味が解ります。
相続税は死亡日の評価額
暗号資産には相続税がかかります。
死亡日(相続発生日)の日本円に換算したレートで計算した価格が相続額となります。
国税庁が明確に見解を出しています。→仮想通貨に関する税務上の取扱いについて(FAQ)(PDF/525KB)
なのでしっかりと相続税がかかりますが、暗号資産だからと特別な扱いもありません。
以下は上記のPDFからの引用です。
15 仮想通貨を相続や贈与により取得した場合
(問) 仮想通貨を相続や贈与により取得した場合の課税関係はどうなりますか。
(答) 被相続人等から仮想通貨を相続若しくは遺贈又は贈与により取得した場合には、相続税又は 贈与税が課税されます。
16 相続や贈与により取得した仮想通貨の評価方法
(問) 相続や贈与により取得した仮想通貨の評価方法について教えてください。
(答) 活発な市場が存在する仮想通貨は、相続人等の納税義務者が取引を行っている仮想通貨交換 業者が公表する課税時期における取引価格によって評価します。
おわりに
暗号資産(仮想通貨)は日本の取引所で持っているものは証券会社と同じように相続が可能と分かりました。
税金も他の資産と同じく死亡時の円貨での価値を計算して遺産に加えるだけで特別扱いはなし。
これで、安心してbitFlyerに暗号資産を置いておけます。
海外の取引所のほうが手数料が安いところもあり移動しようと考えていたのですが、IDやパスワード(暗号鍵)を死亡後に伝える方法を決めてからにすることにします。
この記事を最後まで読んでいただき有難うございました。あなたの終活の参考になれば嬉しいです。