投資型クラウドファンディングのFUNDINNO経由で購入した未公開株の相続について問い合わせたところ、相続可能でした。
今回は、終活のひとつとして未公開株の相続者への残し方を考えてみます。
未公開株を入手した経緯
未上場会社への投資のチャレンジでFUNDINNO(ファンディーノ)で最低額(約10万円)を投資しました。未公開株と呼ばれるIPOかM&Aされるまでは売買できない株を3株です。
投資した会社の計画書では5年後にIPOする計画と書かれています。ただし、一般的には計画通りに進むことは少なく、IPOを達成されるにせよ追加の年数がかかるようです。
そこで心配になったのが、もし未公開株が売買できるまでに私が亡くなった場合です。IPOが成功するかしないかは分かりませんが、成功すれば価値は数倍になるはずですので、相続して貰えないと残念です。
なので、FUNDINNOの規約をWebページで調べてみましたが相続については見つけられず。仕方がないので、問い合わせフォームから問い合わせました。
FUNDINNOの投資は相続できる!
FUNDINNOのサポートに問い合わせた数日後にメールアドレス宛に回答を貰えました。
内容を要約すると以下となります。
- 相続人はFundinno宛に相続することになった旨を連絡する。(直接に出資先企業ではない)
- 死亡証明や相続者と証明する必要書類をFundinnoが相続者に伝える。
- Fundinnoが相続者と確認できたら相続手続へ。
- 名義書き換えはFundinnoが名義書換代理人ならFundinnoが行う。
- Fundinnoが名義書換代理人ではない場合は、株の発行者を連絡するので相続人が直接依頼する。
- (以下はアドバイス)
- 相続税の算定の為には取引証明書を残すと良い
- 出資先企業によっては名義変更でなく買取を要請されることあり
この内容からは、相続をスムーズにするには、取引証明を残し連絡はFundinnoへと書いておくと良いですね。
FUNDINNOサポートからの回答
FUNDINNOサポートから頂いた返信を参考に共有します。
相続方法は以下を参考に
FUNDINNOサポートでございます。
相続手続きの概要について以下のとおりご案内いたします。
(1)相続人様より弊社へ相続のお手続きをされる旨お申し出ください。
(2)弊社は(法定)相続人様の確認(必要書類のご提出依頼)をさせていただきます。※登記簿謄本や死亡証明書などが必要です。
(3)名義変更等の手続きについて
■弊社が発行者(出資先企業)の名義書換代理人となっている場合
名義変更に必要な書類(名義変更依頼書など)をご案内いたしますので、その書類をご提出いただきますようお願いいたします。
■弊社が名義書換代理人となっていない場合
発行者の連絡先をご案内しますので、当該会社へ名義書換の旨お申し出いただき、所定のお手続きをしてください。
注1)税務申告の際に必要とされる買付証明については、予め「取引報告書」(または「株主名簿(新株予約権原簿)記載事項証明書」)を保有されることをおすすめいたします。
注2)出資先企業によっては、名義変更ではなく買取りを要請される場合がありますので、ご留意ください。
FUNDINNOサポート
投資した会社が倒産していたら?
FUNDINNOで投資できる会社はスタートアップなので上場せず終わる可能性が高い。
わたしが投資した3投資先のうち2つは2年後には活動を休止しました。
FUNDINNOのアップデートレポートは無く、Webサイト、Facebook、Xを見ても投稿は停止しています。
エンジェル投資ですから仕方がないのですが、問題は相続です。
相続時に投資した先が無いのに価値として相続税対象になるのは無駄すぎなので、FUNDINNOに問い合わせました。
【メールで質問した内容】
相続時のFUNDINNOで投資した銘柄の金銭的価値について教えて下さい。
1 私が保有している株式および新株予約権の価値は相続時には購入時の価格となりますか?または時価ですか?
2 活動が停止、または倒産したと思われる銘柄は損として価値をゼロにできますか?(株式会社〇〇普通株式、株式会社△△第1回F...)
【質問の理由】終活で相続する資産の整理しているなかで疑問に感じたためです。
特に2の定期報告無くホームページやSNS等から活動を終了したと思われる銘柄の損失処理について悩んでおります。
FUNDINNO上では保有銘柄であり金額も表示されますが実質は公開株式であれば0円の価値になった状態です。
【FUNDINNOの回答】
FUNDINNOサポートでございます。
破産や会社清算となった発行者(出資先企業)につきましては、弊社担当部署にて確認し順次投資家マイページ>保有銘柄一覧 より削除いたします。
※ご投資金額の合計額は、今までFUNDINNOで行った株式投資型クラウドファンディングのプロジェクトへの投資総額(累計額)が表示されますので、削除されません。
また、相続発生時、相続人代表者様にて各発行者と名義書換の手続きをしていただきますが
手続き方法をご案内する際、破産、清算している発行者に関しましては、弊社から手続き不要の旨をお伝えいたします。
何とぞ、よろしくお願い申し上げます。
ポイント
- FUNDINNOは破産や会社清算がわかれば削除するが、自然消滅的なプロジェクトはわからない。
- 相続時にFUNDINNOに連絡して名義変更を依頼した際にプロジェクトが存在していなければ相続不要にできる。
プロジェクトが頓挫した際に丁寧にFUNDINNO経由で投資家に挨拶をしてクローズしないんです。
そもそも会社登記していなければ倒産ではなく解散になるから、連絡の義務が発生しないのか、なるほど~。
おわりに
今回は投資型クラウドファンディングのFundinnoで投資した未公開株の相続ができることについてでした。
未公開株については、銀行口座や証券口座よりも残された人に馴染みのないものなので、確実に書類と手順を伝えることがおすすめです。